第12回 働くホームレス

 シスターから預かったボビー(犬)の散歩がてら、ワシは労働局へ行き仕事がないか確認する。

ワシ「どうも、仕事がしたいんじゃが」

労働局「今は公共事業に募集が出てますよ。今回は下水道の掃除ですね」

 初めての仕事だが、なんとかなるだろう。

ワシ「了解した。終わったら戻ってくるよ」

労働局「お願いします」

 ワシは指定の場所まで行き、マンホールを通って地下へと降りる。

 当たり前だが下水道には明かりがなく真っ暗だ。タバコ屋で懐中電灯を買っていなければ仕事にならなかっただろう。

 排水口まで歩いていくと確かに汚れで詰まっていた。

 これを掃除するのは大変そうだ。汚れないようにキレイにするには手先の器用さが必要になるだろう。

 実際に慣れていないワシは汚水を少し浴びてしまい、少し臭いがついてしまったように感じる。

 悪臭にはいい思い出がない。外に出たらしっかりとケアしておこう。

 そうしてワシは3箇所の掃除を終え、報告しに労働局へと戻る。ちなみに、少しだけ手先が器用になったように感じた。あまり好ましい仕事ではないが、器用さを上げたいなら積極的に取り組むのも悪くはないかもしれない。

ワシ「戻りったぞ。しばらくは下水から嫌な臭いがでることはないはずだ」

労働局「お疲れさまでした。こちらが今回の報酬です」

 そう言って手渡されたのは前回と同じ100クラウン。

 仕事を終えたワシはボビーを返すためにシスターのもとへと戻る。

ワシ「シスター、ボビーを返しに来たぞ。今回は大冒険じゃった」

シスター「ずいぶんと長かったわね。心配したわよ。でも、無事に戻ってきてくれてよかったわ。はい、これが報酬よ」

ワシ「え、いいのかい?」

シスター「労働には正当な報酬が出るべきよ。また頼むわね」

 そう言われてワシはシスターから報酬50クラウンも貰った。

 これは、毎日シスターのところにも顔を出すべきだろう。

 その後、ワシはランゴスのところへ行き鉄くずの回収バイトを受注、鉄くずを売却してランゴスに報告する。

 今回は売却額180クラウン、ランゴスへの報酬が50クラウンで130クラウンの儲けだ。

 これで一日に労働して100+50+130=280クラウンを労働で稼いだことになる。

 もちろん、それだけではなく移動中にも積極的に物乞い活動を行うことによって実際に稼いだ額はもう少し高い。

 この3つの仕事がこれからのワシの毎日のルーティンとなった。

 しかし、仕事中にすぐに疲れたり(スタミナ低下)、お腹が減ったり(空腹)、やる気が萎えたり(士気減少)することで結局は店でコーヒー食べ物お宝本を購入する必要が出てきてしまうため手残りは少ない。

 これらの問題を自力で解決できる方法もこれから模索していく必要があると感じる一日だった。

¥¥¥残金:114クラウン¥¥¥

・バッドステータス

◯全パラメーター−10(永続)

◯スタミナ低下(重度)

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