ワシは今、酒徒の縄張りが荒らされていると聞き、それを解決するために縄張りを荒らしている密売グループに来ている。あの場所を明け渡してもらうためにはここでも困り事を解決し、信頼を得たうえでキティという人物の手伝いをする必要があるみたいだ。
ワシはここでの掃除、信頼を得るための運び屋仕事を終え、ようやくここのボスと合うことが許可されたってわけだ。
ワシ「邪魔するぞ」
モイザー「よお。アンタが人助けジジイだな。あえて嬉しいよ」
ワシを言葉では温かく迎え入れてくれたその男の目は全く笑っていない。その男は狐のような鋭い目つきをしており、一見するとガタイがいいように見えるが手首や足首の肉付きが以上に悪く、どこかナイフのような危うさが見受けられるような男だと思った。
ワシ「鉄道の廃駅に住み着いた奴らについて相談したいんだが」
モイザー「ああ、クロールのことだな」
ワシ「アイツ等がそこで好き放題しているせいでホームレスの評判がドンドン下がっている。そうなれば規制が強化されてあそこに住んでいる酒徒達がすごく困ったことになるんだ。そうなる前にクロールを引き下げてほしいんだが」
モイザー「アイツはあれでも役割があってね、悪いがこの件に関しては運がなかったと諦めてもらうほかない」
ワシ「そんな」
モイザー「まあ、アンタが人助けジジイじゃなければこのままこうして追っ払っていたところさ」
モイザーはニヤリと笑う。どうやら少しからかわれたらしい。
ワシ「何をすればいい?」
モイザー「聞いているかもしれないが、キティに頼んで新しい薬を開発しようとしている。アンタにはその手伝いをしてほしいってわけだ」
キティの手伝いは薬の開発を手伝うことか。それは少し、怖い。
ワシ「……ここにいる他のやつに手伝わせればよかったじゃないか」
モイザー「キティが言うには中毒者じゃない、つまり健常者で試さないと意味がないらしい」
それはつまり、予想どおり新薬の被験者としての手伝いという意味か。
ワシ「とりあえず、話を聞いてみるよ。やるやらないはキティと話してみてから決める」
モイザー「ぜひそうしてくれ。もしアンタがそれなりの誠意を見せてくれるなら、俺も誠意を持ってアンタの頼みを聞いてやろう」
笑顔で送り出すモイザーには正直うさん臭さしか感じなかったが、こうなってしまった以上はなんとかやるしかない。
ワシは足取り重く、案内されるがままにキティのラボへと向かうのだった。
¥¥¥残金:5703クラウン¥¥¥
・バッドステータス
◯なし